ニューヨーク遠征(NYジャパンに雪辱!)・・・・・駒形弘行君のシカゴからのレポートです。

 昨年10月、クラブ初の遠征が行われ、一昨年0−45で大敗を喫したニューヨークオールジャパンに雪辱を果たすため、敵地ニューヨークに乗り込みました。我々クラブにとって、昨年一年は全てこの一戦にあったと言っても過言ではありません。

「打倒ニューヨーク」を掲げ、冬の室内練習、春のハードスケジュールの試合も全てこの試合のためにあったのです。

ニューヨーク戦は我々クラブにとって単なる日本人同士の親善試合ではなく、特別な思いが込められた試合でした。

 10月1日、翌日の試合に備え、シカゴからニューヨーク マンハッタンへ移動。シカゴからニューヨークは東へ飛行機で2時間、時差一時間の場所にあります。マンハッタンと聞くと、数年前のテロを思い出す人も多いと思いますが、悲劇を乗り越え、活気を取り戻しているようの見えました。ホテル到着後、マンハッタンだと言うのに早々に夕食を切り上げ、就床しましたが、試合への不安からか、あまり良く寝られませんでした。私のポジションはプロップ。スクラムが押されるはずがないと思いながらも、もし押されてしまったらと、思えば思うほど不安が募ってしまったのです。 10月2日、一年間待ち続けた決戦の日がきました。試合はニューヨークではなくコネチカット州で行われるため、NYチームが用意してくれたバスに乗り、北へ2時間の予定で出発しました。車内ではNYが前方に、シカゴが後方に陣取り、NYはやはり昨年勝った余裕からか終始リラックスムード、シカゴは少々緊張気味だったように思えました。途中、日本ではあまり考えられませんが、バスの故障があり、2時間の予定が3時間掛かりやっと試合会場に到着しました。試合前の練習を見る限り、NYにはやはり昨年同様若さとスピードがあるように思えました。我々のチームは、年配者が多いため劣勢は否定できませんが、この一年で部員の層も厚くなり、技術、組織力も間違いなく向上している。フォワードが前にでることができれば、チャンスは十分にあるのではないかと、個人的には思っていました。

何よりも我々クラブにとって、この試合はリベンジである。一昨年の悔しさを胸に、何が何でも勝ちたいと思う気持ちは強く、モチベーションでは、断然我々の方が上でした。キックオフが近づくにつれ緊張と不安が増してきましたが、試合前円陣を組み開き直りました。「今日は勝ちたい、何が何でも勝ちたい、そしてうまい酒が飲みたい。」ただそう思いました。キックオフ、そしてファーストスクラム。一年間のスクラムの中で、最も重要で緊張するなスクラムです。ボールインと同時に我々のスクラムが前に出た瞬間、正直「やった、今日はいける。」と思いました。

その後もモールで敵ゴール前に迫るなど、シカゴFWが前に出て優勢に試合を運びましたが、NYの踏ん張りもあり、結局トライを奪えず、0−0で前半を終了しました。ただこの時NYの楽勝ムードは消えていました。

後半交代し、外からの観戦となりましたが、前半の勢いに乗って、BK陣が2トライ、FWがスクラムトライを決め、3本のトライを決めた時点で勝利を確信し、ノーサイドの瞬間を待ちわびました。

終了間際、トライを奪われ17−5となり完封を逃しましたが、内容的には完勝でした。

一年間待ちに待った勝利の瞬間、チーム全員が歓喜に包まれました。

たった一年で一昨年の完封負け、45点差をリベンジできたことは本当に嬉しかったですし、ほっとしました。30台後半になってこんなラグビーができることは、本当に幸せなことです。試合後、シカゴとNYチーム混合で地元アイルランド人チームのCONNECTICUT GREY RFCと親善試合を行いましたが、惜しくも敗退。試合後地元チームに招待され、アイリッシュパブにて親睦会が行われました。

その後NYマンハッタンに戻り、シカゴ、NYチームでレセプションが行われ、美酒に酔いました。

今回のニューヨーク遠征、そしてマンハッタンの夜は、私にとって思い出深いものとなりました。

 秋のシーズンはその後地元米国人チームと2試合対戦し、CONDORSに0−37、WOODSMANに31−19と共に敗退し、昨年のシーズンを終了しました。内容的には悪くありませんでしたが、NY戦勝利後、モチベーションを上げるのは少々難しかったかもしれません。

 そして今年、2月26日に(ロサンゼルス)遠征が決まり、地元日本人チームLAゴジラと対戦します。3月末に日本に帰国する私にとって、アメリカ最後の試合になります。

今シカゴは冬なので、外で練習ができませんが、悔いが残らないようがんばりたいと思います。

スクラムハーフの木村さんが書いてくれた、クラブHPの遠征レポートを読みたい方は、下記にアクセスして下さい。おもしろいですよ。

http://jrfcc.at.infoseek.co.jp/20041002-NY/RugbyReport-NY.htm